神棚の飾り方、お供え物、向き方角は?自宅のどこに神棚を祀るの?
2018/12/29
家に神棚を飾りたい、でも祀り方がよくわからない。お供え物はなにを御供えする?神棚の向きや方角はどうすればよい?自宅のどこに神棚を祀るのがベスト?
家のどこに神棚をお祀りすればいいの?向き方角は?
そもそも神棚とはどういうものなのでしょう?
神棚の持つ意味
「神棚(かみだな)」とは、神社でいただいてきた御神札(おふだ)を「家」や「お店」などの屋内にお祀りするための神聖な場所です。
ちなみに「御神札(おふだ)」「お札」は「買う」とは言いません。「御神札をいただく」「御神札を授かる」というのが正しい言い方です。
神棚を正しく飾り、御祀りすることで、神社へ御参りできない場合も神様にお祈りすることができます。
つまり神棚は自宅・お店にある小さな神社ということが言えますね。
それだけに神棚を設置する場所、方位・方角、神具のセッティング方法などは習わしに準じて正しく行わなければなりませんね。
「神棚」は家のどこに設置すれば良いの?
「神様」は清らかで神聖な存在です。ですから「お祀り(おまつり)」する場所は、下記のような場所を選んで設置するようにすると良いでしょう。
- 家の中でできるだけ明るく、きれいな場所。
- 人の目線よりも高い場所。
- 一軒家の場合は、最上階の天井に近い場所。
- 神棚の向きは、南向きか東向きに設置するのが良い。
- 御手洗い(トイレ)と背中合わせになる場所は避けましょう。
- 人の出入りが多い扉・ドアの上は避けましょう。
- 設置する同じ部屋に仏壇がある場合、神棚と仏壇を向かい合わせにしてはいけません。
- できるだけ家人が集う明るい場所、居間・リビングルームなどの鴨居よりも高い場所に、南または東向きに設置するのが良いでしょう。
- マンションのように、自宅より上にも居住スペースがある場合(神様より上に人がいる場合)は、「雲」という文字を神棚の上に設置すれば良いとされています。 写真では一式が写るように「雲」の用紙を置いてますが、正しい使い方・貼り方は、「神様側から見て雲が読めるように天井に貼ります。」つまり、自分(人間)から見ると、神棚の上の天井に貼った「雲」の文字が逆さまになって見える貼り方が正しい貼り方になります。
「神棚」への御神札(お札)の納め方・祀り方は?
神棚(宮形)が一社の場合
写真の神棚は一社宮です。
この場合は、手前から順に重ねて納めます。
一番手前から
1:「神宮大麻(天照大神の御神札)」
2:「地元の氏神様の御神札」
3:「それ以外の神社の御神札」
となります。
神棚(宮形)が三社の場合
三社の神棚(宮形)の場合は、横に並べる納め方(祀りかた)になります。
中央=「神宮大麻(天照大神の御神札)」
向かって右=「地元の氏神様の御神札」
向かって左=それ以外の神社の御神札」
となります。
神具の名称・神棚の祀り方
※配置が見えやすいようにブルーの下敷きに配置しています。通常は「白色」の紙や布を敷いてお祀りします。
- 1= 「神棚(かみだな)」・「宮形(みやがた)」、扉の中(内陣)に御神札(おふだ)を納めます。
- 2= 「御神鏡(ごしんきょう)」
- 3= 「榊立(さかきたて)」
- 4= 「蝋燭立(ろうそくたて)」
- 5= 「瓶子(へいし)」瓶子には御神酒(おみき)を入れます。一対(二本)でお供えします。お供えしたらふたは外しておきます。
- 6= 「水器(すいき)」お水を入れます。お供えしたらふたは外しておきます。「水玉(みずたま)」とも言います。
- 7= 「平瓦(ひらか)」写真のセットの場合、中央の平瓦 に「お米」、向かって右側の平瓦
に「お塩」をお供えします。「高杯(こうはい)」を使う場合もあります。 - 8= 「雲」文字 マンションなど神棚より上に人が生活するスペースがある場合に、神棚の上に設置します。(神様の上には「雲」しかないという意味合いからです。)
これらの他に「注連縄(しめなわ)」「神前幕(しんぜんまく)」「三方(さんぽう)」「折敷(おしき)」「高杯(こうはい)」「金幣(きんぺい)」「鳥居(とりい)」「狛犬(こまいぬ)」「御簾(みす)」「真榊(まさかき)」などがありますが、家庭用なら写真のようなセットで十分だと思います。
神棚の「お供え物」の供え方・セッティング方法
神様への「お供え物」の作法
毎朝「お米」「お塩」「お水」の三品をお供え
※配置が見えやすいようにブルーの下敷きに配置しています。通常は「白色」の紙や布を敷いてお祀りします。
家庭の神棚には、最小限の御供え物として、毎朝 「お米」「お塩」「お水」の三品をお供えします。
三品の供え方は、向かって左に「お水」、中央に「お米」、向かって右に「お塩」です。
水は、その日の初水を「水器(すいき)」に入れ、蓋(ふた)をはずしてお供えします。
本来、毎朝新しい三品を御供えし、その日の「夕方」には下げるのが習わしです。お下がりは料理などに使用すると良いでしょう。
「榊」を生けてある「榊立」のお水は毎日取り換えます。榊は毎月1日と15日に新しいものに取り換えるのが基本です。
造花の「榊」の場合は毎日埃を払うか、毎日が難しい場合は、毎月1日と15日に綺麗にすると良いでしょう。生花の「榊」は枯れる前に必ず取り換えましょう。
「蝋燭」は御参り前に火をつけ、御参りが済んだら必ず消しましょう。
ここでワンポイント!
毎朝 「お米」「お塩」「お水」の三品を御供えする際に、一つずつ運ぶよりも一度に運べた方が良いですよね。
その場合は「折敷(おしき)」を使うと便利です。
「折敷(おしき)」は現代でいう「おぼん」「トレー」、古来は「木の葉」にのせて御供えしていたものが、「折敷(おしき)」になったといわれています。
神社などで見かける「三方」も同じような使い方をします。
「三方」「折敷」には縁がついていますが、神様に正面をおむける形で御供えするので、私たちの方から見て、縁のつなぎ目が手前に来るように置きます。
毎月1日と15日、氏神様の祭事、家の祝い事のときのお供えは豪華に!
毎月1日と15日、氏神様の祭事、家の祝い事のときにはいつもより少し豪華な御供え物を御供えしましょう。
- 「御神酒(おみき)」、一対(2個ワンセット)の「瓶子(へいし)」に御酒を入れて、蓋を外してお供えしましょう。
- 「御神酒(おみき)を入れた「瓶子(へいし)」の位置は、「お水」「お米」「お塩」の左右、少し奥に置きます。
- 「尾頭付きのお魚」旬の「野菜」や「果物」をお供えしましょう。
神社・神棚への御参り・拝礼の仕方・作法
お参りは自分自身を清めてから行いましょう
「手水」で自分自身を清めます
「手水」と書いて(ちょうず)(てみず)と読みます。
神社へ行くと、入り口近くや社殿手前に「手水舎(ちょうずしゃ)」(他にちょうずや、おみずや、てみずや、などとも読みます。)(写真参照)があります。
神様の前に立ち、お祈りや願い事をする前に、手を洗って、口をすすいで心身を清める為に設置されています。
神社での「手水(ちょうず)」の作法
- 1:右手で柄杓(ひしゃく)を持って水を受け、左手を洗います。
- 2:柄杓を左手見持ちかえて右手を洗います。
- 3:柄杓を右手に持ちかえて水を受け、その水を口に含み、口内をすすぎます。(注意:ちょっと難しいですが、柄杓が口につけてはいけません。)
- 4:柄杓を右手で持ったまま、もう一度左手を洗います。
- 5:柄杓を立てて持って、柄杓の柄(え)の部分に水を流します。
- 6:柄杓を元の場所に伏せて置きます。
家では水道で手と顔を洗い、口をすすぐかたちで良いですが、コップなどを柄杓の代わりにして作法を覚えるのも良いでしょう。
右手でコップを持ち水を受け受、左手を洗い、次にコップを左手見持ちかえて右手を洗います。
右手にコップを持ちかえて、口に水を含みすすぎましょう。
最後にもう一度左手を洗うと良いでしょう。
神社でのお参りのしかた「二礼二拍手一礼(二拝二拍手一拝)」
- 「手水(ちょうず)」で心身を清めてからお参りをします。
- 「参道」は真ん中を歩いてはいけません。端を歩きましょう。
- 1:神前に向かってお辞儀(会釈)をします。
- 2:お賽銭をお賽銭箱に投じます。
- 3:「鈴緒(すずお)」を振って「鈴」を鳴らします。(鈴=正式には「本坪鈴」)
- 4:深くお辞儀を2回行います。これが「二礼(二拝)」です。
- 5:次に、柏手(かしわで)を2回打ちます。これが「二拍手」です(自分は素手(わかりやすく言うと「丸腰」)であることを神様にアピールするために拍手を打ちます。)。
- 6:もう一度、深くお辞儀をします。これが「一礼(一拝)」です。
- ただし、一部の神社(出雲大社など)で作法が異なる場合がありますので、その神社の作法にならってお参りしましょう。
- お参りが済んで神社の鳥居を出たら、鳥居に向かって軽くお辞儀をして帰りましょう。
家の神棚へのお参りも、上記にならい、手・顔・口を洗って心身を清めてから「二礼二拍手一礼(二拝二拍手一拝)」の作法で行うと良いでしょう。
注意:蝋燭の火はお参りの時だけつけて、お参りが済んだら必ず消しましょう。
ずっとともしておきたい場合は、「電球」や「LED」式の蝋燭(代用品)を使うと良いでしょう(ただし寝る前に灯明は消しましょう。)。
家に神棚を設置することは、規則正しい清らかな生活を送ることにつながるように思います。
あなたもこの機会にご自宅に神棚をお祀りされてはいかがでしょうか。
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