二十四節気「立春」はいつ?「立春」の意味は?旬の食べ物はなに?
「今年の立春はいつ?何日?」と聞かれてサッと答えることができますか?また「立春ってどういう意味なの?」「旬の食べ物には何があるの?」と聞かれてどう答えますか?
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「立春」には期間としての意味もある!
期間でいうと「立春」から「雨水」前日までが「立春」!
立春はいつごろ?
- 毎年、新暦の2月4日~2月8日ごろです。
2016年の立春はいつ?
- カレンダーを見ると2016年の立春は2月4日(木)
- 「期間」でいうと「立春(りっしゅん)」から「雨水(うすい)」の前日までの期間が『立春』です。
- 2016年の「雨水」は2月19日(金)です。
- ということは、2月4日(木)~2月18日(木)の間が、期間でいうところの『立春』ということになりますね。
立春の意味はなに?
- ところで「立春」とはなんでしょうか?
- 日本には春夏秋冬という「四季」の他に二十四の「気」という季節があります。
- 「立春」は「二十四節気(にじゅうしせっき)」のうちの「気」のひとつです。
- 旧暦では「立春」から1年が始まります。(旧暦=太陽太陰暦、日本では明治6年以降【太陽暦】を使用しています。これが新暦です。)
「立春」の下に3つの「候(こう)」がある!
- さらに「気」の下に5日ごとに分けた3つの「候」という季節があります。
- 3x24=72 そうです、これが「七十二候(しちじゅうにこう)」です。
- 旧暦で暮らしていた時代に人々は「立春」を年の初めとし、「立春」からはじまる「二十四節気・七十二候」という季節の移ろいを感じとりながら生活をしていたのですね。
初候「東風解凍」
- 初候「東風解凍」(はるかぜこおりをとく)
- 「東風」=「こち」「とうふう」とも読みますね。「東風」とは春風を表すことばです。
- 「春風が吹いてきて、川や池の氷が解けはじめるころ」
- あれ?春風って日本では南から吹く風じゃないの?
- そうです!実際、この「東風」は南から吹く風なのです!
- 実は「七十二候」は中国から日本に伝わった暦。
- 中国の陰陽五行の思想では「春」は東をつかさどるのだそうです。
- そのため中国では春風を「東風」と呼ぶのだそうです。
- この初候「東風解凍」は、毎年新暦の2月4日~2月8日ごろです。
次候「黄鶯睍睆」
- 次候「黄鶯睍睆」(うぐいすなく)
- 「春告げ鳥」とも呼ばれる「ウグイス」が「ホ~ホケキョ」と鳴き始めるころ。
- あれ?ウグイスは1文字で「鶯」なのでは?
- そう!これもやはり七十二候が中国から入ってきたことの名残なのです。
- 中国や朝鮮半島には「高麗鶯(コウライウグイス)」という種類の鶯が居て、この鶯の事を「黄鶯」と呼ぶのだそうです。
- 「睍睆(けんがん)」は「鳴き声が美しい」ことを指す言葉なのだそうです。
- 余談ですが、以前、鳴き始めた鶯の中に鳴き方が下手なのがいて、なんとなくほのぼのした思い出があります。
- この次候「黄鶯睍睆」は、毎年新暦の2月9日~2月13日ごろです。(※ちなみに下の写真は「梅とメジロ」です。)
末候「魚上氷」
- 末候「魚上氷」(うおこおりをいずる)
- 気温が上がり湖や池の氷が解けだし、氷の間から魚が跳ね上がるころ。
- 「どじょっこふなっこ」という童謡に「春になればしがこもとけて どじょっこだのふなっこだの 夜が明けたと思うべな」という歌詞が有ります。
- この歌詞に出てくる「しがこ」というのは「氷」のことですね。
- また、この時期の薄くはった氷の事を「薄氷」と書いて「うすらい」と読みます。美しい響きの言葉ですね。
- 末候「魚上氷」は、毎年新暦の2月14日~2月18日ごろです。
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「立春」の時期の旬の食べ物はなにかな?
旬の野菜・旬の魚はなにかな?
旬の野菜「ふきのとう」
- 熊が冬眠から目覚めると1番に食べるのが「ふきのとう」と言われるくらい「ふきのとうに」には栄養があり、またその苦味(にがみ)が胃をすっきりさせるので、熊にとっては胃薬のといったところでしょうか。
- 「ふきのとう」は、蕗(ふき)の葉を見つければその近くに必ず出ているものではありません。その理由は、「ふきのとう」は蕗の地下茎(根っこ)が何年もかけて養分を蓄えてやっと「ふきのとう」が出せるようになるからです。
- つまり、「ふきのとう」にはそれだけ栄養が蓄えられているということになりますね。
- ところで、この「ふきのとう」とは何なのでしょうか?実は「ふきのとう」は蕗の「花」なのです。
- 食べる場合には「ふきのとう」の先(頭)が開く前の少し硬いものを採ってきて「てんぷら」などに調理するのが良いのですが、先が開いた「ふきのとう」を観察してみると、小さな花が集まった塊が顔を出していますね。これは「頭状花(とうじょうか)」と呼ばれるもので、小さな花が集まったものです。
旬の野菜「こまつな」
- 漢字では「小松菜」と書きます。
- アブラナ科の菜っ葉で、江戸時代に現在の江戸川区小松川のあたりで栽培されていたもの。
- 「小松菜」の名付け親は将軍徳川吉宗と言われています。
- 冬の野菜として炒め物やおひたし、汁物、鍋料理などに使われます。
- ビタミンA、鉄分、カルシウムが豊富な野菜です。
旬の野菜「さやえんどう」
- 「えんどう豆」といえば豆の部分を食する「グリーンピース」です。
- この「えんどう」が成熟するまえの未熟なものを収穫したものが「さやえんどう」です。
- 明るい緑色で、莢(さや)ごと食べます。ビタミンC、カロテンを多く含んでいます。
旬の魚「しらうお」
- キュウリウオ目シラウオ科の魚。
- 体調は8cmほど、白色半透明で口側から尾びれに向かって体高が高くなる楔(くさび)のような形をしています。
- 寿命は約1年、春に生まれた稚魚は1年かかって成魚となり、川の河口の汽水域で卵を産みます。
- この成魚を捕獲したものは、「てんぷら」「吸い物」など、高級な春の食材として食用にされます。
- スズキ目ハゼ科の「シロウオ」とは似ているが別の魚です。(下の写真はシラウオ漁の網です。)
旬の魚「にしん」
- 海の魚で別名「春告げ魚(はるつげうお)」
- 産卵期は春から初夏で、この時期の鰊(にしん)は油がのって美味しい。
- 産卵のために沿岸に近づいた鰊を刺し網漁で捕獲します。
- ちなみに「かずのこ」はこの鰊の卵です。
「立春」の時期の行事といえばなにがあるかな?
「初午」って知ってるかな?
「初午」と書いて「はつうま」と読むよ!
- 立春を過ぎた最初の午の日(うまのひ)を「初午(はつうま)」といいます。
- 古来、初午には「稲荷詣(いなりもうで)」の慣わしがありました。
- 「田んぼの神様を山から里にお迎えして豊作をお祈りする」という意味合いの行事だったようです。
- 古来の風習にならって、近所の稲荷神社にお参りしてみてはいかがでしょうか。
「立春大吉」?なんか縁起よさそうな言葉ですね!
- 禅寺の風習で、立春の早朝に「立春大吉」と書いた紙を門に貼るというものです。
- 1年が始まる「立春」の日に「厄払い」の意味を込めて貼り出されます。
- 一般の民家でも、これに習って「立春大吉」と書いた紙を門や玄関先に貼り出す家があるそうです。
まとめ
- 「立春」は「二十四節気(にじゅうしせっき)」のうちの「気」のひとつです。
- 2016年の「立春」は2月4日(木)
- 期間でいうところの『立春』は「立春」から「雨水」前日まで
- 初候「東風解凍」(はるかぜこおりをとく)
- 次候「黄鶯睍睆」(うぐいすなく)
- 末候「魚上氷」(うおこおりをいずる)
- 旬の野には「蕗の薹」「小松菜」「サヤエンドウ」、魚では「白魚」「鰊」などがあります。
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